トギの疑問」カテゴリーアーカイブ

世界で活躍する美容師さん

こんにちは

はさみアドバイザーの山添です。

今年も世界でご活躍されている美容師さんと
たくさんおつきあいをさせていただきました

海外への配送も
させていただいてます

が、
多くの方が海外への配送はやや不安ということで

日本に一時帰国時に
研ぎを送ってくださったり、
ハサミのご注文をしてくださいます。

 

オーストラリアやアメリカやカナダ
そして最近は、

イギリスやフランスなどヨーロッパでご活躍されてる美容師さんからも
多く問い合わせやオーダーをいただくようになりました。

 

先日
ドイツ在住の方より一時帰国に合わせて
研ぎを7丁

送っていただき
させていただくことに!


きれいな風景の絵葉書も
ありがとうございます

 

研ぎに加えてオプションで、
ネジまわりから中のパーツやヒットポイントまで
限りなく新品に近づけるよう

はさみの状態を見て、使われてる方の好みや特性も考慮しながら、
心を込めてさせていただきました。

 

そして
お返しさせていただいた後に

 

よかったです

帰国時に研ぎを送ってくださる皆さまが
共通しておっしゃられるのは

日本のはさみと研ぎは別物で
現地では怖くて出せない

と。

はさみは生きものです
共に育てて参りましょう!

良きご縁に感謝します

~12月吉日 大阪玉造の工場より~

 

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裏スキ1 ~刃物は裏が極み~

こんにちは

ハサミ職人または
ハサミに精通したアドバイザーが
2人以上が集まり、
はさみを見た時におこなう
とある会話

「美しいハサミですね」

「いや、こっちのほうが
きれいだよ。」

 

ハンドルや形状
ましてや
カラーコーティングされた色鮮やかなハサミや
宝飾されたはさみを言ってるわけではありません。

はさみの刃の裏の部分

裏スキ(うらすき・裏漉き)

を見て談義しています。

 

裏すきとは
両方の刃の裏側を磨き凹ませてる部分のことで、

開閉時や切り口の感触から
強いてははさみの寿命の長さなどに至るまで、
この裏すきの絶妙な曲線や角度
で決まるといっても
過言ではありません。

 

 

いい裏すきのはさみは
研ぎの際、
砥石をあてても、

きれいな刃線が
ピシッと出ます

 

つづきは次回
またハサミの世界でお逢いしましょう!


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ヤヌスの鋏

こんにちは

【左用のシザーズの研ぎは
左利きの研ぎ師じゃないとダメだ】

という方が結構おられます。

 

たしかにすべての工程の動きや向きが逆になるのに加えて、
普段こなしてる作業量も右用シザーズに携わっている
時間と比べるとかなり少ないため、
右利きの職人が研ぐと、ぎこちないかんじが
するという点では正解です。

 

しかし

ご安心を!

 

 

当ショップ店長の山添は
両利きです🌄
加えて
ふたご座のAB型の自宅が2つで
そして割れアゴという
研ぎ澄まされた二刀流です

また古代ローマで逢いましょう!

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お客さまの髪は傷ませない

こんにちは

 

今回は研ぎの重要性
のおはなしを!

 

髪の毛 一本を

ごぼう
に例えて(笑)

 

 

切れるハサミだと

ごぼう‥いや
毛先の切り口の断面は
きれいです

 

切れない、もしくは
コンディションのよろしくない
シザーズで切った場合


切り口の断面が
このようなかんじで
ギザギザに乱れてしまいます。

また

スライドカットをすると
切り口の断面もおおきくなるので、
基本シザーズのコンディションは、
より重要になりますが、
ドライカットは、される方の
使われ方や技量によって
(刃をとじるタイミング・角度など)
かなりの差がありますので、
一概に研ぐタイミングが
メインシザーより難しいです。

悪いコンディションにも
かかわらず、

「○年間、研がなくてもOKのシザーといわれたので」

これは美容師さんに責任があるわけではなく、
そのハサミ屋もしくは担当の方に責任があります。
たとえば○年保証や研ぎ券付きのシザーを
研ぎに出された所で、ハサミ屋にとってメリットはなく、
シザーを売りたいわけですから‥
と思ってしまいます。

たしかに全く切れなくなることは皆無で、
60%の状態でも切れます。

ただ包丁にしても
一般の人はそれでOKですが、
一流の料理人は100%ときには120%を求めて
常にベストなコンディションを保たれてる方が多いというのを聞いた事があります。

プロフェッショナルな
美容師さんと理容師さんも
切られてる方の「髪へのおもいやり」
最優先して、
ベストコンディションのツールで
望んでいただきたいと
おもっております!

研ぎはメーカーに!?

こんにちは

いつもはさみを愛用していただきまして
たいへんありがとうございます。

「トギはそのメーカーに出したほうがよいの?」

という意見をお聞きすることがございますが、

個人的には、
間違いなくそのほうがいいとおもいます。

長期間、ベストのコンディションで使っていただいてる
皆さまに共通しているのは、
たとえ遠方であっても、宅配便や郵送で会社に
はさみを送ってきてくださいます。

では、なぜいいのか
それは

何よりその鋏のことを熟知している人間が、
はさみを作った時とおなじ工程で、
同じ器具を使って、研摩する

というのがいちばんだという事です。

綿密には、
砥石には番手というのがございます。
#100 #400 #800 #1000 #3000 #8000 #10000
等、
この数値は目の粗さ・粒子の大きさを
表しています。

いくらの番手で磨いて作られて、
いくらの番手ので最後仕上げられたのか

メーカー関係者以外は
はっきりとわからない方が
殆んどだと思います。

IMG_0604

プラスあとはやっぱり
研がれる方のセンス
素晴らしいセンスをお持ちの研屋さんも
おられると思いますので、
そのあたりは、ご判断で
おまかせいたします。

次回以降にまた
様々な症例や、体験談なども
お話しさせていただこうとおもいます。

またハサミの世界でお逢いしましょう。

カット時間短縮と手の負担軽減

おはようございます

いつもはさみを愛用していただきまして
本当にありがとうございます。

メインシザーをトギに出されたお客様のお話し。

もう一丁、全く同じモデルを持たれていて、砥いでから使っていなかったそのスペアシザーをおろして使ったところ、カット時間が5~10分ほど短縮され、手の感覚も軽いというか、ラクなかんじになったそうです。

これは、切れが悪くなったシザーでカットされていると、時間がロスされているのと同時に、開閉時に無意識に親指などに押す力が働き、手の負担も増しているということを意味してます。

メインのブラント・ベース・チョップ用シザーは定期的に研ぎに出されることをおすすめいたします。

刃物の基本は「研摩しながら使う」というのが一般的な理論です。

ただメインのシザーとセニングまたは柳刃・笹刃などでは研ぎに出すスパンやタイミングが違ってきます。

あなたのハサミの事を熟知しているプロのはさみ屋さんにいちど聞いてみてください。

いつもありがとうございます。
それではまたハサミの世界でお逢いしましょう!

どれくらいのペースで研ぐのがベスト?

おはようございます

いつもはさみを愛用していただきまして
誠にありがとうございます。

こちらもよくある質問で、

「どれくらいのペースでトギに出せばよいか」

ということなのですが、これにはかなりの個人差があり、2~3か月毎に定期的に研がれる方から、一年以上研ぎに出されない方もおられます。

日頃はさみを見させていただいて思うことは同じ年月や同じくらいの頻度で使われていても、使われてる人によって刃の摩耗度がかなり違うということです。

私たちの結論から言わせていただくと切られている人の髪を傷めている状態になっていれば必ず研ぐように言わせていただいてます。

現在のシザーのコンディションや悩みなど
何か疑問がございましたら、
いつでもお気軽にお待ちしております!

それではまたハサミの世界でお逢いしましょう。

柳刃・笹刃のトギの注意点

こんにちは

いつもはさみを愛用していただきまして
たいへんありがとうございます。

今から20年近く前
業界初ドライシザーズとして誕生した
XK60
元祖柳刃 XK60 KOUHO

この形状のシザーは、
メインのシザーほど研がなくても、
いいのですが、

もしトギに出される場合は、
この刃のタイプの鋏は、
 必ずメーカーに出したほうがいいですよ
とお話ししています。

よくある症例で、
「ドライシザーを研いだら、大きく感触が変わった。
 毛が逃げなく、すべらなくなった。」

というのがございますが、
一番多いパターンは
 
・刃が段刃にされている

それも肉眼ではわかりづらい段刃ではなく、
刃の表側3分の1くらいまで削られた
段刃になっている。

というのもありました。

ここまでなってると、
本当にもったいないです。

もしそうなっても諦めないで、
一度ご相談ください!
出来る限りのベストな形で、
修復させていただきます。

それから、もう一つ
細かい話になりますが、
刃の形状はもちろん、

大事なのは、刃線(弧)です。

光邦シザーズは、鋏をデザイン・設計する時に、
刃線のアール(R)弧まで綿密に割り出し、
制作しています。
それ以外にも、
刃の厚みや幅、そして刃の表面の膨らみも
絶妙の角度で仕上げられています。

rps20150617_110007_368
こちらは刃線のアールを図る
大雑把な表でございますが

rps20150617_105650_329
たとえばXK60は
約400R(細かい数値は企業秘密で失礼します)
というかんじです。

これが研がれて600Rになったら、
感触が変わってしまうのは当然という事です。

刃線のRの事を聞いた時、
正確に答えられて、
ベストな対処法を施してくれる
砥ぎ屋さん・ハサミ屋さんは
プロの方です。

あと同じ柳刃・笹刃でも、
使われる方によって
スライシングメイン、スライドカットオンリー、
チョップでも使うので刃先はしっかり‥、
オールマイティーに使う
等、
用途は様々です。
また、入れる角度・毛をとらえる角度も
違ったりします。

私たちメーカーは、
話しを十分聞かせていただいたうえで、
愛用していただいている
あなたにとって最良な、
そして鋏の特性も存分に発揮していただける
アフターフォローを心がけています。

またハサミの世界で逢いましょう。

研ぐバロメーターみたいなのってあるの?

おはようございます。

いつもはさみを愛用していただきまして
誠にありがとうございます。

「落としてしまった」

という決定的事故以外にわかりやすい自覚症状としましては、

・メインシザーで毛を刃と刃でしっかり捕まえず、「ツルン!」「クリン!」という感触で刃の先端のほうに流れていく、いわゆる毛が逃げる状態が以前より強くかんじる

・セニングがひっかかる。切られているお客様が痛そう。

・なんだか最近カットしていて手が疲れる、切るのに以前より指に力がいる

などがございますが、ただどんな切れる状態のハサミでも、必ず切るときに毛は横にスライドしながら切れてますし、切れる度合いの個人的な好みも関係してきます。

そして「切れすぎるのが嫌。別に今の感触でもいい」という方もいますので、使われている人自身が自分の中でバロメーター【切れの照準】を持ち、それに合わせて研ぐのが最良だとおもいます。

いつもありがとうございます。

またハサミの世界でお逢いしましょう。

研ぎすぎは よくない?

おはようございます

いつもはさみを愛用していただきまして
誠にありがとうございます。

こちらも結構お聞きする意見で、

「あんまり研ぐと寿命が縮まるから‥」

以下私たち製造側からの意見を言わせていただくと

そんなに心配は別にしなくてもだいじょうぶですよ!

ということです。

むしろ、

・研がなくて、毛の切り口の断面を傷めてしまっている

・切れが落ちているため、手が疲れやすくなっている

ほうが問題です。

「費用対効果」 という言葉を耳にすることがありますが、たとえば当社の9万円のシザーを10年間使っていただいたとして、その10年間で売り上げたカット料金(収入)で算出したら、

10年間の売り上げ(仕事での貢献度)≠9万

で存分に元はとれてる計算だとおもいます。

プロとして道具は常に最良のコンディションを保つという意味でも、そして病気やケガを治すのと同じで、ハサミも健康な状態に戻してあげるという感覚で気兼ねなく研いでください。

またハサミの世界でお逢いしましょう!