セーム皮 メンテナンス 拭き方」タグアーカイブ

手順1.ハサミを右斜め下に

こんにちは

いつもはさみを愛用していただきまして
誠にありがとうございます。

シザーズを長持ちさせるのに
案外重要なのは
 セーム皮でシザーズを拭く
という日頃のお手入れです。

まずは、
動かし方といいますか向きは、

セーム革を持った左手は動かさず
ハサミを持った右手を右斜め下に動かします

rps20151005_165922_520
そしてハサミの向きを変えて
rps20151005_175919_610
この拭き方のスタンスが
これからの一連の流れの源となります。

※左用のシザーは右手と左手の動きを逆でおこなってください。
(右手を動かさず、シザーズを持った左手を左斜め下に)

セニングのクシ刃の拭き方以外は、
すべてこの動きが、
基本となります。

右斜め下にシザーズを動かしながら、
かき出す~かぶせる
を同時にこなしていきます。

かき出す‥以降の詳細は
また次回にお話しさせていただこうと思います。

それではまた
ハサミの世界でお逢いしましょう。

手順1(2).クシ刃は引っぱらず上下に

こんにちは

いつもはさみを愛用していただきまして
誠にありがとうございます。

はさみを拭く時、

はさみを右斜め下に動かしながら
拭くのが基本ですが、

例外としまして、

rps20151005_155118_746
セニングの櫛(クシ)刃
がございます。

櫛の先端の部分
(階段状やV溝などの部分)
は、
はさみを引っぱって、横に拭かず、

 上 下 上 下‥

というかんじに
上下に動かして拭いていってください。

それではまた
ハサミの世界でお逢いしましょう。

手順2.セーム皮で拭く・掻きだす

こんばんは

いつもはさみを愛用していただきまして
まことにありがとうございます。

シザーズを拭く時、
どういうかんじで拭くのがベストなのか

でございますが、
基本は

汚れ返り刃をおとす

という2つに焦点を絞って
拭いていただくのがベストな拭き方です。

まずはは
・汚れをおとす
方法でございますが、

rps20150923_215901_682
こちらのシザー

rps20151011_031200_545
印の部分に刃がついています。

刃のついている部分、
肉眼だと
まっすぐにしか見えませんが、

かなり拡大してみて見ますと


このようにギザギザ状に
刃がついています。

正確にはもっと細かい
rps20150923_220105_426
こんなかんじですが、
(今回はわかりやすいように、
かなり大まかに書かせていただきました。)

使っていただいていると、
このギザギザ状の間に
髪に付着している油分や整髪料など、
様々な汚れが溜まっていきます。

rps20150923_220159_805
その
汚れを掻きだすイメージ

で拭いていただくと、
きれいになり、

ギザギザの鋭さが復活し、
切れ味がよくなり、
開閉もなめらかになります。

ただ、元より刃のギザギザの鋭さを
失ったシザーズ
(いわゆる刃がない・刃が丸まりすぎている・
または、刃こぼれ・欠けている状態)
には、セーム皮で復活できませんので、
砥ぎ(研摩)
をおすすめいたします。

ありがとうございました。
またハサミの世界でお逢いしましょう。

手順2(2).裏側の汚れ

こんにちは

いつもはさみを愛用していただきまして
誠にありがとうございます。

案外、汚れが付着したり溜まりやすい
箇所

rps20151005_154620
刃の裏側部分がございます。

rps20151005_154054_937
このように刃のついてる箇所の
汚れを掻きだす前に、
裏側にあてて拭いていただくと、

裏側の汚れをとる→刃の汚れをとる

と同時にできて
一石二鳥でございます。

ありがとうございました。
またハサミの世界でお逢いしましょう。

手順3.セーム皮で拭く・被せる

こんばんは

いつもはさみを愛用していただきまして
とてもありがとうございます。

今回は返り刃について

そもそも返り刃って何

ていうかんじもあるかもしれませんが、
一言でいうと

刃が捲れた(めくれた)状態

です。

通常の場合、鋏の形状の角度に沿って、
その延長線上に刃がついているかんじですが、

何だかの拍子で、刃が捲れたり反ったりして、
向きが変わったりしてしまい、
開閉した時にザラザラ・ジャリジャリ
違和感が出ている状態です。

新品や研ぎたてのハサミをからうち(髪を切らずに
ハサミのみ開閉させる)すると返り刃が出やすいのは、
鋭いもの同士が擦れて刃がめくれてしまうためです。

よって返り刃をおさえて、被せるように
拭くのがいい
かんじもしますが、

ただ被せるだけでは、ついてる刃で
セーム皮や最悪、指を切ってしまう
恐れがありますので、
皮を持ってる左手は動かさずに
はさみを右斜め下に動かしながら
拭いていきます

正しい拭き方は
前回のブログの
「掻き(かき)出す」
をベースに

掻きだしたあと、
必要に応じて最後は下から被せる

という2工程に分けた
拭き方をおすすめしています。

ありがとうございました。
またハサミの世界でお逢いしましょう。

セーム皮を操る

こんばんは

はさみアドバイザーの山添です。

いつもはさみを愛用していただきまして
たいへんありがとうございます。

今回は
普段私が営業で使っている
セーム皮のお話しを!

rps20150918_221904_318
多分10年近く使用していますが、
日々、かなりの丁数を拭いていますので
けっこう汚れています。

ひっくり返すと

rps20150918_222049_396
サラサラしたほうの
こちらの面は、
仕上げでしか使いませんので、
まだキレイなほうです。
開閉時の違和感
(何かぎごちない・音がなる等)

95%以上は
このセーム皮で直せます。

ただ刃が
欠けたり、
ハサミ自体の合わせが
狂っている場合は効き目ありません。

写真のセーム皮
少し切れたりしていますが、
これは、
・柳刃のすべりをよくする
・セニングの抜けをすぐによくする

などのオーダーをいただいた時の
治療跡です(笑)。
 
 時には、砥石やグラインダーのごとく
 セーム皮を様々な強さや角度で、
 あやつっていきます。
 
(セニングは新品や研ぎたての刃が
 鋭い状態より、角が取れて
 刃が少し丸まったほうが
 扱いやすくなります。)

本来、セーム皮が切れるという事は
ついてる刃で切ってる
という事なので、普段の使い方では
あまり望ましくありません。

ありがとうございました。
またハサミの世界でお逢いしましょう!